HONMONOブログ
💪 カラダの本音

ホウ砂(四ホウ酸ナトリウム)を含む食品の見分け方 保存料/防腐剤の表示名とリスクスコア23の意味

編集メモ: ホウ砂(四ホウ酸ナトリウム)は日本・EU・アメリカで使用が制限されている保存料です。添加物図鑑に収録された実データから、リスクスコア23という数値が同系統の保存料5種と比べてどれほど突出しているかを検証し、栄養図鑑2,040件のデータも合わせて食品表示の見分け方を整理しました。

ホウ砂という名前を聞いて、洗剤やスライム作りの材料を思い浮かべる人は多いはずです。しかし歴史的には、この物質は食品の保存料としても使われてきました。現在の日本では食品への使用が認められていないにもかかわらず、なぜ「食品添加物の危険度リスト」に登場し続けるのか。本記事では、HONMONOシリーズの添加物図鑑に収録された実データをもとに、ホウ砂のリスクスコア23が何を意味するのか、そして食品表示の中でどのような名称に注意すべきかを掘り下げます。

ホウ砂(四ホウ酸ナトリウム)とは何か──保存料としての基礎知識

ホウ砂は化学名を四ホウ酸ナトリウムといい、ホウ素とナトリウムを含む鉱物由来の無機化合物です。天然にはホウ酸塩鉱床として産出し、古くから工業用途では洗剤・ガラス製造・陶磁器の釉薬など幅広い分野で使われてきました。食品分野においては、微生物の増殖を抑える保存効果と、練り製品特有の弾力を出す食感改良効果の両方が知られており、これが一部の国・地域で防腐剤として使われ続けてきた背景です。

  • 鉱物由来の無機化合物で、水に溶けるとアルカリ性を示す
  • 微生物の増殖を抑制する静菌作用があるとされる
  • かまぼこや麺類のコシを強くする食感改良効果も報告されている
  • 日本では1947年以降、食品衛生法により食品への使用が禁止されている

つまりホウ砂は、化学的には単純な無機塩でありながら、保存性と食感という二つの実利的な効果を同時に持っていたために、規制後も一部地域で使われ続けてきた物質だといえます。この「効果があるからこそ違法に使われ続ける」という構図こそが、ホウ砂が今も添加物図鑑のリスク一覧から外れない理由です。単なる過去の遺物として片付けられない点に注意が必要です。

なぜ今も問題になるのか──違法使用の実態と流通経路

日本国内での使用が禁止されて70年以上が経過しているにもかかわらず、ホウ砂が話題に上り続けるのは、輸入食品や個人輸入ルートを通じた違法使用の事例が後を絶たないためです。添加物図鑑の分類では、ホウ砂の主な使用食品として「一部東南アジアの伝統食品(違法使用例あり)」「中国の一部麺類(違法)」が挙げられており、いずれも現地の規制が及びにくい小規模製造や、規制の目が届きにくい流通網が背景にあるとみられます。

  • 東南アジアの一部地域では、練り製品の食感を出す目的で伝統的に使用されてきた歴史がある
  • 中国国内でも麺類のコシを出す目的での違法使用が過去に摘発されている
  • 日本国内でも輸入食品を通じた検出事例が過去に報告されている
  • 現地での規制執行の強さは国・地域ごとに差があり、一律ではない

輸入食品を扱う小規模事業者ほど検査体制が手薄になりやすく、結果として違法な保存料が市場に出回るリスクが高まる構造があります。旅行先での土産物や個人輸入で入手した食品については、原材料表示が日本語化されていないケースも多く、消費者自身が成分を見極めることが難しいのが実情です。だからこそ、事前に「どのような名称で表示されるか」を知っておくことが、実質的な防衛策になります。

食品表示でホウ砂を見分ける方法──表示名のバリエーション

ホウ砂が仮に食品表示ラベルに記載される場合、複数の名称・表記ゆれが存在する点に注意が必要です。日本の食品表示基準では添加物は用途名と物質名を併記するルールがあり、保存料の場合は「保存料(物質名)」という形式が一般的です。ホウ砂に関連する表示としては、以下のような名称が想定されます。

  • 「ホウ砂」という和名表記
  • 「四ホウ酸ナトリウム」という化学名表記
  • 「ボラックス(borax)」という英語由来の表記(海外製品の場合)
  • 用途名「保存料」または「防腐剤」との併記

海外で製造・包装された食品を購入する際は、原材料表示の言語自体が日本語でないことも多く、上記のいずれの表記も見落とされやすい点に留意すべきです。特に東南アジア土産の練り製品や乾麺類を持ち帰る際には、パッケージの原材料欄をあらかじめ確認し、不明な化学名があれば安易に日常的な食品として扱わない姿勢が求められます。表示自体がない違法流通品も存在するため、表示の有無だけに頼り切らないことも重要です。

添加物図鑑の実データで見るリスクスコア23の意味

ここからは、HONMONOシリーズが独自に構築した添加物図鑑に収録されている実データを見ていきます。添加物図鑑は2,138件の添加物について、ADI(1日摂取許容量)・使用基準・海外の規制状況をもとにした独自のリスクスコアを付与しており、そのうち保存料/防腐剤に分類される主要6件を当サイトが独自に集計したものが下表です。

| 添加物名 | 用途分類 | 危険度 | リスクスコア(0〜30) | 主な使用食品 |

|---|---|---|---|---|

| ホウ砂(四ホウ酸ナトリウム) | 保存料/防腐剤 | 高 | 23 | 一部東南アジアの伝統食品(違法使用例あり)・中国の一部麺類(違法) |

| 安息香酸ナトリウム | 保存料 | 中 | 12 | コーラ等炭酸飲料・果汁飲料・ケチャップ |

| 安息香酸カリウム | 保存料 | 中 | 11 | 清涼飲料水・果汁飲料・マーガリン |

| 安息香酸カルシウム | 保存料 | 中 | 10 | マーガリン・漬物・果汁飲料 |

| ソルビン酸ナトリウム | 保存料 | 低 | 4 | 漬物・加工食品・ソース類 |

| ソルビン酸カルシウム | 保存料 | 低 | 3 | チーズ・パン・漬物 |

この表から読み取れる最大の特徴は、ホウ砂のリスクスコア23が、同じ保存料/防腐剤カテゴリーに属する安息香酸系3種(10〜12)やソルビン酸系2種(3〜4)と比べて突出して高い点です。安息香酸系とソルビン酸系はいずれも日本国内で使用基準付きで合法的に許可されている一方、ホウ砂だけが「危険度:高」と分類され、なおかつ日本・EU・アメリカのいずれでも使用が制限されているという規制状況の厳しさが、このスコア差の背景にあると考えられます。同じ「保存料」という用途分類の中でも、合法的に管理された物質と、違法使用が続く物質との間には、これほど明確な差があることが独自データから浮き彫りになりました。添加物図鑑で2,138件の危険度ランクを調べることで、他の添加物との相対的な位置づけも確認できます。

加工食品の分類から見る保存料リスクとの向き合い方

保存料は、練り製品や漬物、惣菜など水分活性の高い加工食品で特に必要とされてきた添加物です。ここで参考になるのが、HONMONOシリーズの栄養図鑑に収録されている食品2,040件の分類別内訳です。栄養図鑑は日本食品標準成分表に基づき食品を構造化しており、保存料が使われやすい加工食品群のボリュームを把握する手がかりになります。

| 食品分類 | 収録件数 |

|---|---|

| 穀類 | 278件 |

| 野菜類 | 203件 |

| 魚介類 | 197件 |

| 肉類 | 174件 |

| 惣菜 | 125件 |

| 健康食品 | 107件 |

このうち「惣菜」125件は、まさに保存料が使用基準付きで許可されている代表的な加工食品カテゴリーと重なります。惣菜や練り製品は流通・陳列の過程で微生物増殖のリスクが避けられないため、合法的な保存料(安息香酸系・ソルビン酸系など)が使用基準の範囲内で使われることが一般的です。一方でホウ砂のような違法な保存料は、こうした国内の管理された流通網ではなく、規制の緩い輸入ルートや現地製造の食品に紛れ込む形で問題化してきた点を、この分類データは間接的に裏付けています。国内で流通する惣菜そのものを過度に警戒する必要はなく、警戒すべきは出所の不明確な輸入食品である、という切り分けが重要です。

ナトリウムを含む保存料と摂取量の関係

安息香酸ナトリウムやホウ砂(四ホウ酸ナトリウム)のように、保存料の中にはナトリウムを含む化合物が少なくありません。栄養図鑑ではナトリウムについて1日推奨量2,000mgという基準値が設定されており、sodium intake・hypertension・salt reductionに関する研究がその根拠として紐付けられています。

  • 保存料由来のナトリウムは、食品そのものの塩分(食塩相当量)とは別に計算される場合がある
  • 加工食品を日常的に多く摂取する場合、保存料由来のナトリウムも積算して考える視点が有効
  • ホウ砂は保存料としての使用自体が禁止されているため、ナトリウム摂取量の観点よりもまず「違法添加物である」点が優先的なリスクとなる

保存料としてのナトリウム化合物は、味付けの塩分とは別枠で摂取量に加算される可能性がある点を押さえておくと、加工食品全体の塩分管理に役立ちます。ただしホウ砂に関しては、ナトリウム量の多寡を論じる以前に、そもそも使用自体が違法である点が最大のリスクであることを見失わないようにする必要があります。両者を混同せず、リスクの階層を分けて理解することが大切です。

消費者としてできる見分け方と対策

最後に、日常生活の中でホウ砂を含む食品を避けるために実践できる具体的な行動を整理します。国内で流通する正規の加工食品であれば、食品表示法に基づく成分表示が義務づけられているため、通常はリスクを大きく心配する必要はありません。注意すべきは、表示制度が異なる海外からの持ち込み品や個人輸入品です。

  • 海外土産の練り製品・乾麺類は、原材料表示に「ホウ砂」「四ホウ酸ナトリウム」「borax」といった記載がないか確認する
  • 表示自体がない、または表示言語が読めない食品は、安易に大量摂取しない
  • 練り製品特有の「異様に強い弾力」や「独特の刺激臭」を感じた場合は、購入元や産地を疑う目安にする
  • 不安がある場合は、消費者庁や[厚生労働省の食品衛生関連情報](https://www.mhlw.go.jp/)で最新の注意喚起情報を確認する

これらの行動は特別な知識を必要とせず、表示ラベルを一度確認するだけで実践できるものばかりです。海外旅行や個人輸入が身近になった現代だからこそ、規制の異なる国・地域の食品を扱う際には、成分表示への意識を一段階引き上げておくことが、結果的に自分自身の安全を守ることにつながります。

まとめ

  • ホウ砂(四ホウ酸ナトリウム)は日本で1947年以降使用が禁止されている保存料で、日本・EU・アメリカで使用が制限されている
  • 添加物図鑑の実データでは、ホウ砂のリスクスコアは23で、同じ保存料カテゴリーの安息香酸系(10〜12)・ソルビン酸系(3〜4)より突出して高い
  • 現在も一部東南アジアの伝統食品や中国の一部麺類で違法使用の例があり、輸入食品・個人輸入品での見分けが重要
  • 表示名は「ホウ砂」「四ホウ酸ナトリウム」「borax」など複数のバリエーションがあり得る
  • 栄養図鑑の分類データでは惣菜が125件と、保存料が関わる加工食品の一角を占めており、国内流通品と輸入品ではリスクの所在が異なる

データの出典と更新情報

  • 本記事の独自データは HONMONO シリーズが運営するデータベースから取得しています。
  • 添加物図鑑(https://tenka.honmonojp.com): 保存料/防腐剤6件のリスクスコア・危険度データ、データ取得日 2026-08-22
  • 栄養図鑑(https://eiyo.honmonojp.com): 食品2,040件の分類別内訳データ、データ取得日 2026-08-22
  • 執筆・編集: HONMONO編集部(記事は公開前に人間が確認しています)
  • 最終更新日: 2026-08-22

関連記事

💪 カラダの本音

スポーツサプリメントに入っているプロピオニルL-カルニチンとは アミノ酸誘導体・機能性素材としての役割とリスクスコア9

スポーツジムやドラッグストアで見かける循環器系機能性食品やスポーツサプリメントのパッケージに、「プロピオニルL-カルニチン」という成分名が記載されているのを目にしたことがある人は多いはずです。しかし、それが具体的にどんな物質で、他の添加物や機能性素材と比べてどの程度のリスクとして評価されているのかまで理解している人は少

💪 カラダの本音

フルーツキャンディに入っているプロピオン酸エチルとは 香料(合成)としての役割とリスクスコア4

フルーツキャンディやチューインガム、清涼飲料水のパッケージ裏面に小さく記載される「香料」という表示。その中身が具体的に何なのか、成分名まで意識したことがある人は少ないはずです。本記事では、添加物図鑑が独自に算出したリスクスコア4という数値を手がかりに、プロピオン酸エチルがなぜフルーツキャンディに使われているのか、他の添

💪 カラダの本音

加工肉製品に入っている酸分解たんぱく加水分解物(HVP)とは 調味料・うま味増強剤としての役割とリスクスコア18

ウスターソースや醤油風調味料、インスタント食品の原材料表示でよく見かける「酸分解たんぱく加水分解物」、通称HVP(Hydrolyzed Vegetable Protein)。うま味を強くする調味料として広く使われていますが、その正体や安全性について詳しく知っている人は多くありません。本記事では、添加物図鑑が独自に算出し

HONMONOシリーズ

HONMONOが提供する「本物」を見つけるためのツール群をご活用ください。